Abstract

ゲタウイルス感染馬の病理学的変化を明らかにするため, 5頭のMI-110株実験感染発症馬を病理学的に検索した. 主な肉眼的病変は全身のリンパ節の腫大と, 発疹が認められた2例の真皮の多発性紅斑と皮下織の浮腫であった. 一方, もっとも顕著な病理組織学的変化はリンパ節および脾臓におけるリンパ系細胞の著しい増生であった. なお, 10日および11日目殺例の脾臓の一部のリンパ炉胞は萎縮し, その中心部には変性したリンパ球が多数認められた. リンパ節お上び脾臓における上記の組織学的所見は亜急性型の馬伝染性貧血罹患馬に認められる変化と類似しており, 体液性および細胞性免疫機構に結びついたリンパ系組織の反応性変化と思われた. 皮膚の組織学的病変は肉眼的に紅斑を呈した真皮に限局し, リンパ球, 組織球, 好酸球の血管周囲性またはビ慢性浸潤, 血管壁の水腫性変化および散在性の出血巣が認められた. また, 単核細胞からなる血管周囲性細胞浸潤が2例の大脳に認められ, 他の1例の脊髄に軽度の出血巣が確認された.

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