Abstract

Bacillus thuringiensis (BT) の Kurustaki HD-1 株の殺虫性結晶蛋白 (ICPs) に対する抗血清を作製し, BT製剤中のICPsの簡易・迅速検出法の確立を目的として, 3種類の酵素標識抗体法 (ELISA) を比較検討した. アビジン・ビオチン複合体を利用した間接法 (ABC-ELISA) と抗原を直接プレートに吸着させた後に酵素を標識した抗体を反応させるAC-ELISAと二重抗体サンドイツチ法 (DAS-ELISA) の2種類の直接法を供試した. ELISAによる検定では, BT製剤を0.1M NaOHで溶解することで検出感度が高まった. 3種類のELISAの検出感度はAC-ELISA<ABC-ELISA=DAS-ELISAの順で高かった. ABC-ELISAおよびDAS-ELISAでは市販の6種類のBT製剤の検出限界希釈倍数は105~107倍であり, この最大希釈倍数 (107倍) は約4~8ng/mlのICPs濃度であった. また, DAS-ELISAではキャベツ粗汁液による非特異反応や反応阻害等の影響は認められなかったが, 抗原を直接プレートに吸着させるABC-ELISAやAC-ELISAでは強い非特異反応が認められた. 生物検定用にオウトウ果実から抽出した試料をABC-ELISAを用いて分析した結果, ICPsの残留量はコナガを用いた生物検定の結果とほぼ一致した.

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