Abstract
食道癌手術成績の向上に伴い再建胃管の異時性胃癌症例は増加しており,今後,早期胃管癌に対する内視鏡的診断および治療はさらに重要になるものと考えられる。そこで早期胃管癌の内視鏡的治療報告例29例をまとめ,その臨床病理学的特徴を検討した。発見動機はほとんどが術後の定期的内視鏡検査(23例,79%)で,胃管癌発見までの期間は18~221カ月(中央値54カ月)であった。病変占居部位は幽門側に多く,高分化型腺癌の頻度が高く,肉眼型は隆起型が多いなどの特徴を認めた。内視鏡的粘膜切除術が25例(86%)に施行されていたが,一括切除例は6例であった。手術侵襲を考慮した適応拡大とともに胃管作成に伴う形態変化や瘢痕なども一括切除を困難にしている原因と考えられた。内視鏡的粘膜切除術後の再発例の報告は自験例以外にないが,自験例は再発部位にアルゴンプラズマ凝固法を施行し局所コントロールに有効であった。 食道癌術後の早期胃管癌発見を目的とした定期的上部消化管内視鏡検査は重要であり,胃管癌の発見期間を考慮すると食道癌術後5年以上経過例にも必要であると考えられた。また,早期胃管癌に対する内視鏡的治療は安全性も高く低侵襲であり,積極的に施行しうると考えられた。
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