Abstract

チャのペーパーポット(無底)を用いた育苗では,挿し木苗の移植時におけるポットからの挿し土の崩壊・脱落を防ぎ,ポット内に残る挿し土の割合(挿し上保持率)を高める必要がある.本報では,ポットの大きさ,アルギン酸ナトリウム処理及び挿し土の種類が挿し土保持率に及ぼす影響を検討した.その結果,内径の小さなポットで挿し土保持率が高かった.アルギン酸ナトリウム0.3%溶液をポット(内径6cm,深さ15cm)当たり80mL以上処理することで挿し土の固着化が進み,保持率を80~90%以上に高めることができ,その効果は,処理後無潅水で育苗することにより持続した.また,挿し土の種類ごとに挿し上保持率は異なり,砂質土あるいは赤黄色土にピートモスやもみがらくん炭を混合したもので高かった.これら9種類の挿し土にアルギン酸ナトリウムを処理した結果,いずれの挿し土でも保持率は高まったが,その効果の程度は挿し土の種類により異なった.

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