Abstract

Gurney flaps are the high-lift devices with L shape beam used for high speed road vehicles since 1970s. The aim of this research is to investigate effects of the Gurney flaps for aerodynamic characteristics of NACA4412 airfoil by wind-tunnel experiments. The flaps with height of 0 to 6% of the chord length are attached at the trailing edge. Under flow condition of Reynolds number 6.5×105, experimental setup is three-dimensional (3D) or quasi two-dimensional (2D), according to flow-fields without or with side plates. Consequently, the Gurney flaps made CL and stall angles higher: in 3D cases, the stall angles remarkably increased as the mounted flap was higher, while in 2D cases CL increased far more than in 3D cases at the same attack angle. The reason was explained by introduction of the idea of the imaginary aspect ratio. The reason was also confirmed by flow visualizations. Each family of polar curves for 2D or 3D measurements constitutes a curve like an envelope. By use of each “envelope”, when the necessary value of CL is given, combination of an attack angle and a flap height with the lowest value of CD can be obtained. As concluding remarks, usage of Gurney flaps is most effective to obtain high value of CL, with small and light wings, or when CD increases within tolerance level. 1.はじめに 自動車においては,形状最適化や翼などの空力装置を装 着することで下方向の揚力であるダウンフォースを増加さ せ,タイヤと路面の摩擦の目安となる摩擦円を大きくする ことが出来る.この効果により,カーブを横滑りなく高速 で走行することが可能(走行安定性向上)となるため,競 技用車両において最低旋回速度の向上を図ることができる. ダウンフォースは航空機の揚力と同様に,翼に高揚力装置 を装着することで更に増加させることが可能である. 本研究で扱う Gurney Flap は,翼下面後端に垂直に取り 付けられた板(Fig.1 参照)であり,コンパクトかつ軽量な Flap であるので,F1 などの競技用車両の翼の高揚力装置と して 1970 年代から使用されてきた.Liebeck による初期基 礎研究や,Kats による車両実用研究により Gurney Flap が 揚力係数を増加させることが確かめられた. Jang, Storms 等により基礎的な空気力学特性が示されて以来, タービン翼,ヘリコプター回転翼,振動翼,デルタ翼など 様々な翼への適用研究が行われてきた.他方,競技用車両 では規約の変更に伴い Gurney Flap の使用状況も変遷して いるが,空気力学の重要性が認識されてきたので空力特性 データは公表されていない.先に言及した Jang や Storms らの研究は,二次元流れにおいて,翼弦長に対す る Flap 高が 2%,もしくは 3%以下に限定された場合の成果 である.実際に自動車に翼を装着して走行するときには, 翼単体の場合である三次元流れ,もしくは翼端板を装着し た場合である準二次元流れとなり,また自動車では揚抗比 よりも揚力-重量比のほうが重要となる場合があるため, Flap 高が翼弦長の 3% 以上となることも強く想定される. そこで本研究では,より実際の流れに近い三次元流れと 準二次元流れにおいて,Flap 高を従来よりも大きな範囲で ある 6% まで変化させ,風洞実験により空力特性を調べる. 基準翼として NACA4412 を用い, 六分力測定により Gurney Flap の翼の空力特性への効果を明確にし,流れの可 視化により考察を検証する. 2.実験装置および測定条件 2.1 実験装置 本研究で用いる風洞(東海大学工学部航空宇宙工学科所 有の本田工業製回流式大型低速風洞)は吹出し口 1.0m× 1.5m,測定部長さ 2.0m,最大風速 40m/s である.翼に加わ る各分力は日章電器製のストラット型六分力天秤にて測定 を行う.天秤からのアナログ電圧信号は,A/D コンバータ (KEYENCE 製 NR-2000)を用いデジタル信号へと変換し, A/D コンバータ付属の波形保存ソフト WAVE SHOT!2000 により PC に記録する.可視化実験の際にはツクバリカセ イキ製の煙発生装置を使用する. 2.2 実験模型 実験では基準翼として,翼弦長 500mm,翼幅 900mm,ア スペクト比が 1.8 の NACA4412 翼型を用いた.この翼形状 を選択した理由は,Jang, Storms により Flap 高が翼弦長 の 2% 以下の場合の空力特性が示されており,本研究にお いて 6%高以下の空力特性のデータとして発展させること が可能だからである.Flap には翼幅と同じ幅 900mm の L 字 アングルを用い,翼装着面に対し直角に装着する.装着位 置は翼下面の翼後端と L 字アングルの後端が一致する位置 となる.Flap 高は翼弦長に対し 0%(Flap 無し),1% (5mm),2%(10mm),3%(15mm),4%(20mm), 5%(25mm),6%(30mm)である.Flap 付近の流れに対 するストラットの影響を軽減するために,Fig.1 のように翼 下面を上方にして翼模型をストラットにより支持する.支 持位置は翼中心線上において前縁より 50mm のメインスト ラット位置,後縁より 100mm のサブストラット位置である. 2.3 測定条件 本研究における実験風速は空力特性計測実験,可視化実 験共に Re=6.5×105となるよう 19.5 m/s とする.流れ場とし て,翼単体を設置する三次元流れ場,翼の両側にアクリル 板製の側壁板(1100mm× 1380mm)を設置する準二次元流 れ場(Fig.2)の二通りを扱う.迎角を変化させるために, 19 第 44 回流体力学講演会 /航空宇宙数値シミュレーション技術シンポジウム 2012 論文集 This document is provided by JAXA Fig.1 Wing Model Supported by Main and Sub Struts Front View Side View Fig.2 Quasi Two-Dimensional Flow Field 翼端と側壁板の間に両端それぞれ 5mm の隙間をあける. 2.3.1 空力特性測定実験 空力特性計測実験において,迎角は天秤操作部にて変更, サンプリングは 10ms 間隔で 1024 点の値の取得を 3 回行う. この3回の平均の値を計測値として空力特性を求める.実 験では二次元形状翼を使用するため,揚力,抗力,ピッチ ングモーメントの計測を行う.空力特性は,揚力係数 CL, 抗力係数 CD,計測したモーメントの係数 CM(メインスト ラット位置 xMC = 50mm まわりのモーメント),空力中心 xc/4 まわりのモーメント係数 CMAC,揚抗比 L/D,翼前縁か ら圧力中心までの距離 xCP などにより議論される.これら 諸量は,流体の密度 ρ,速度 U,翼面積(翼幅×翼弦長)A, 翼弦長 c,迎角 αを用いて次のように表される.

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