Abstract

乳牛性選別精液を用いた人工授精(AI)では,経産牛の低受胎率が問題となっている.我々は,ブタにおいて,カフェイン(Caf)添加希釈液を用いてAIを行うと,AI後の子宮内白血球数の増加が抑制され,受胎率が向上することを報告した.本研究では,乳牛における深部注入器を用いた性選別精液AI体系においてCaf添加注入液の効果について検討した.Caf無添加区では,AI後の子宮内白血球数がAI未実施(対照)区に比べて有意に多かったが,Caf添加区とAI未実施(対照)区との間では,その数に有意差は認められなかった.AI後の乳牛の受胎率は,空気注入(対照)区の41.7%に対して,Caf添加区では47.1%であった.以上の結果から,性選別精液の乳牛へのAIにCaf添加注入液を使用すると,AI後の子宮内白血球数の増加を軽減できる可能性が示唆された.

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