Distribution of alteration zones in the Neogene formations in the eastern part of San’in district, Japan

Abstract

山陰地方東部の新第三系の変質（砕屑岩を除く）をX線粉末法により調べた．その結果，この地域の変質は続成作用，カルデラ型アルカリ性変質作用，広域中性変質作用，熱水変質作用，風化作用によるものであることが区別された．続成作用岩およびカルデラ型アルカリ性変質岩は沸石類により特徴付けられ，後者は前者に比べ，より高い地温勾配条件下で生成し，本地域では照来カルデラ内にのみ見られる．広域中性変質岩はスメクタイト－緑泥石系粘土鉱物により特徴付けられ，本地域に最も広く分布する．熱水変質岩は脈状のものと塊状のものがあり，ケイ酸塩など多様な鉱物により構成されている．風化岩はハロイサイトにより特徴付けられている．続成変質岩には他のタイプの変質が重複しているが，その様相は地域により異なっている．変質岩の帯磁率の測定を行った結果，変質作用の種類によって差異があることが判明した．