Abstract

日本で絶滅が危惧されているチゴモズLanius tigrinusの分布調査を,秋田県から新潟県の日本海沿岸部で行った.現地調査で雄の成鳥を111個体確認し,つがい数密度は5.1 /km2であった.この結果をもとにMaxentにより秋田県から新潟県のチゴモズの分布域を推定したところ,沿岸域のクロマツ林と耕作地(草地含む)が隣接する環境が主な生息地であり,生息面積は31.3 km2,つがい数は160つがいと推定された.近年,国内でチゴモズがまとまって分布する地域はほかに知られていないため,このつがい数は国内の個体数の大部分を占めていると考えられる.モデル作成に関連した主な環境要素はクロマツ林と耕作(草地含む)であり,チゴモズの保全には,クロマツ林と耕作地(草地含む)をセットで保全することが重要である.

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