Abstract

Taltirelinをラットに経口(3mg/kg)あるいは静脈内(1mg/kg)投与または小脳延髄槽内注入(300μg/kg)した時の脳内動態について検討した. 1.血液中においてTRHは半減期5.4分で分解したのに対し,taltirelinはほとんど分解されなかった.脳ホモジネート中においてtaltirelinおよびTRHはそれぞれ半減期64.4および7.9分で分解し,taltirelinはTRHより約8倍安定であった.脳脊髄液では両化合物ともに安定であった. 2.Taltirelinを1mg/kg静脈内投与した時の脳内未変化体濃度の消失半減期:β相は55.4~65.7分であり,血漿中未変化体の消失(半減期23.1分)に比べ遅かった.経口投与した場合,脳内未変化体濃度は投与後1時間でピーク(135~364pg/g)に達し,以後緩やかに減少して6時間以降では検出限界以下となった.3.ラットに14C-taltirelinを300μg/kgの用量で小脳延髄槽内に注入した時の脳内放射能濃度は投与後1時間でピーク(2.3~5.5μg eq./g)に達し,以後緩やかに減少した.このことから,taltirelinは脳脊髄液を介して脳に移行し,脳組織に長時間保持されることが認められた.4.14C-taltirelinあるいは3H-TRHをそれぞれラットに静脈内投与した時,両化合物の脳内分布に差が見られた.内分泌作用の標的部位である下垂体での濃度は投与後5分においてtaltirelinがTRHの約1/10であった.

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