Disappearance of Symbiotic Ciliates in 2 Cases of Capybara (<i>Hydrochoerus hydrochaeris</i>) with Watery Diarrhea

Abstract

動物展示施設で飼育されていたカピバラ 6 頭のうち 2 頭に下痢がみられ，メトロニダゾールの投与により一時的に便性状の改善を認めたが，その後に再度水様下痢を呈し死亡した。生存個体の糞便には腸管に寄生するオフリオスコレックス科繊毛虫を多数認めたが，これらの繊毛虫はメトロニダゾール投与歴のある1頭および死亡2症例では検出できなかった。これらの結果より，植物食であるカピバラの消化吸収の大部分を担う盲腸内発酵を支える共生繊毛虫への影響も今後考慮する必要があると思われた。