Abstract

本研究の目的は,「地球」についての基本的な概念形成の初期段階に当たる第4学年「月と星」において,児童が3次元的に,かつ能動的に月や星を疑似観察することができる教材を開発することであった。そのために,まず,実天の様子を直接3次元的に視聴でき,季節や時刻,天候に関係なく,インターネットを介して誰でも実天の観察学習を可能にする,全天球カメラシステムによって撮影された画像を用いた教材を開発した。次に,第4学年児童を対象に,開発した教材を用いて月と星の動きを調べる授業を行った。その結果,事後調査における主観評価において,肯定的に回答した児童の人数は否定的に回答したそれよりも有意に多いことが明らかとなった。以上のことから,本教材は第4学年児童の天文学習における従来の映像教材と比べて,空間的な広がりを本物に近い感覚で実感しやすいことが明らかとなった。

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