Abstract

ラット肝ミクロゾームにおけるメトキシクロールの酸化的脱メチル化速度についてメトキシル基を重水素やトリチウムで標識した基質を用いて, みかけの同位体効果を測定した. 重水素の値はすべて3以下であり大きくない. これらみかけの値から Northrop の方法を用いて算出した真の同位体効果は, ラットを誘導剤で処理した場合と, しない場合とで多少異なるが, それぞれ15.2と19.2で非常に大きかった. このことから上記脱メチル化における炭素-水素結合の酸素添加反応の遷移状態では, 直線的に炭素-水素-酵素触媒部位, の三者が並び対称性のよい形をとること, またこの酵素反応では酵素基質酷体の解離や生成物の酵素からの離脱などが, 触媒ステップとともに部分的に律速となっていることがわかった.

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