Abstract

再生紙マルチ直播栽培は開発途上の技術であるが, 除草剤を必要とせず, また育苗と移植作業がなく省力的である可能性を持つ. 1997年および1998年に品種'コシヒカリ'と'どんとこい'を用いて再生紙マルチ点播, 再生紙マルチ条播, 再生紙マルチ移植, 粉衣湛水土中散播および無粉衣湛水散播により栽培試験を行い, 苗立ちと籾収量を測定するとともに併せて倒伏と雑草の発生を観察した. その結果, 防鳥網を張った条件下では苗立ち率に関して, 再生紙マルチ点播≧粉衣湛水土中散播≧無粉衣湛水散播, また再生紙マルチ条播≒無粉衣湛水散播の関係が成り立った. 倒伏の発生した面積は再生紙マルチ条播≧再生紙マルチ点播≒移植であった. 雑草の乾物重については栽培方法の間に統計的に有意な差は認められなかった. 再生紙マルチ点播と条播における籾収量に差はなく, 移植に比べて同等か若干低い傾向があった. 以上の結果は, 再生紙マルチを用いて無除草で直播栽培が可能であることを示している.

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