Abstract

Cronkhite-Canada症候群(CCS)に胃癌を合併した1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.症例は75歳,男性.CCSの診断にて近医通院中,胸やけ症状が出現し,上部消化管内視鏡検査を施行した.胃癌を指摘され,当科紹介受診となった.胃角部前壁に径30mm大の3型腫瘍とその近傍の小弯側に径15mm大の0-IIa+IIc病変が認められた.その他,噴門部から体部にかけて過形成性ポリープが多数認められた.胃癌を合併したCCSの診断で,幽門側胃切除術を施行した.病理所見は,低分化型腺癌および高~低分化型腺癌であった.CCSと胃癌の合併例は自験例を含めると18例の報告があり,分化型腺癌が多く,術式選択は胃全摘か幽門側胃切除に関してcontrovercialである.本症例は幽門側胃切除を施行したが,残存ポリープからの発癌は現在まで認められていない.今後も入念な内視鏡検査が必要と考えられる.

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