Abstract
要旨【目的】救命救急センターには多くの産科救急症例が搬送されるが,その経年変化や治療内容の変遷に関しては詳細な検討はなされていない。本研究では,当院高度救命救急センターに搬送された産科救急症例を調査し,治療内容の変遷や救急医の果たす役割に関して検討を行った。【対象】2013年4月から2019年3月までに当院高度救命救急センターに搬送された産科救急症例を対象として,患者数の経年変化,診断,治療および転帰を検討した。【結果】対象期間に搬送された産科救急症例は56例であった。症例数は増加傾向で,2013年度は3例であったのに対し,2018年度には15例まで増加していた。疾患群別では産後出血が最も多く56例中33例(58.9%)を占め,弛緩出血が最多であった。収縮期血圧90mmHg未満もしくはショックインデックス1.0以上のショックバイタルで搬送となった症例は21例(37.5%)であった。外科的介入を要した症例は56例中29例(51.8%)あり,12例に経カテーテル動脈塞栓術(TAE)を施行していた。死亡例はなく,子宮全摘術を行った1例を除き妊孕性の低下が判明した症例はなかった。【結語】産科救急症例の搬送数は増加傾向であり,その中でバイタル管理や出血のコントロール,産婦人科や放射線科との連携など,救急医の占める役割は大きいと考えられた。
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