Abstract

長稈型か短稈型かまた穂数型か穂重型かを表す示数としてそれぞれ稈長と1穂籾殻重を取り上げ, これらと最高分げつ期の茎数および有効茎歩合との関係を調査した. 最高分げつ期の茎数(X3)と稈長(X1)および1穂籾殻重(X2)との関係は次式によって近似することができた: X3=A-B・X1-C・X2(A, B, C; 係数). 有効茎歩合(y)とX2およびX3との間には次式の関係が認められた: y=α-(β+γlnX2) exP (δX3)(α, β, γ, δ係数). これら式から, 1) 1穂籾殻重の小さい品種では短稈化に伴って著しい穂数の増加が起こるが, ある程度大きな1穂籾殻重をもつ品種では必ずしも短稈化は穂数の増加に結びつかない, 2) 1穂籾殻重の小さい品種では短稈化が穎花容量(m2当たり籾殻重)の増大をもたらす, 3) 1穂籾殻重の増大に伴って穎花容量を最大にする最適稈長は大きくなる傾向にあるが, 1穂籾殻重がある程度以上大きくなると再び短稈化が穎花容量の増大をもたらす, ことが推定された. 韓国の「統一」系品種群にみられる大きな穎花容量は短稈化と大穂化が並行して実現された結果であったと考えられる.

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