Abstract

本研究では、戦災復興事業による背割り通路の設置状況を全国レベルで総合的に捉えた上で、多数設置された都市の設置特性や沿道空間の変容実態、利用実態を比較検証することで、今後の同施設のあり方について基礎的知見を積むことを目的とする。115の全戦災都市を対象にした地図調査やアンケート調査、これを経た上での浜松、岡山、高松へのケーススタディから以下の点を明らかにした。背割り通路の設置は戦災都市115の内、34市で確認でき(全771本)、多数の背割り通路が互いにネットワークする事例は、浜松、岡山、高松、徳島の4市であること、背割り通路の街区における存在は、用途構成や土地利用変化に影響しないが、敷地の再編パターンに影響すること、幹線道路沿道街区においては建物高さに影響すること、中心市街地において地域住民のコミュニティ環境の形成や歩行者・自転車専用道路として利用されていること等を明らかにした。

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