Abstract

本研究は,鮮新・更新統第二瀬戸内累層群(大阪層群・古琵琶湖層群・東海層群)の非海成層中の22テフラ層準における層相の再検討を行い,降下テフラ部と再堆積部の側方への層厚変化から,大阪・古琵琶湖・東海の3つの堆積盆への火山砕屑物流入経路を考慮し,供給源となる火山地域の推定を行った.多くのテフラ層は,厚層の再堆積部を持っていることから,テフラの空中飛来だけでなく,河川系を通じた運搬・堆積がテフラ層の形成に重要であることが明らかとなった.検討したテフラ層では,堆積盆近傍の火砕流堆積物の再堆積に由来するテフラ層15層準,九州南部や東北などの遠方の給源からの降下テフラ層5層準,を判断した.テフラ層形成の背後にある噴出源の位置や噴火様式,古地理(古水系)をより理解するためにも,降下テフラだけでなく,水流作用により堆積した再堆積部に着目することが重要である.

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