Abstract

2 型糖尿病を有する重度慢性歯周炎患者の12 年間の治療経過について報告する.患者は2 型糖尿病を有する63 歳男性で,主訴は7 の動揺と腫脹であった.初診時の血糖コントロール状態はヘモグロビンA1c(HbA1c): 9.9, 空腹時血糖値(FBS):140 と不良な状態であり,7 は動揺度は3 度であり,エックス線写真では骨吸収が根尖付近まで進行していた.診断:7 に咬合性外傷を伴う広汎型重度慢性歯周炎.治療方針として血糖コントロールの状態を考慮しながら歯周基本治療を行い,残存歯の保存に努めることとした.治療経過と結果:主訴であった7 は保存 不可能のため抜歯を行った.その後も血糖コントロールは不良であったため,インスリン療法を開始するも奏効せず入院し,しばらく歯科治療を中断.退院後は血糖コントロールが改善したが残存歯の歯周状態は徐々に悪化し,上顎は部分床義歯を装着することとなった.歯周病安定期治療期(SPT)に移行し,血糖コントロール状態は安定していたが上顎の残存歯の歯周組織破壊は少しずつ進行し,結果として上顎の残存歯数は初診時の11 歯から現在までに2 歯へと減少した.結論:過去の報告からは,歯周治療,糖尿病治療による歯周組織と血糖値の改善に相互関係が示唆されているが,本症例のように,治療開始時期にすでに血糖コントロール状態が極めて不良の場合には,血糖値が改善した後も歯周組織の破壊が進行していき,結果として歯の喪失が生じることが考えられた. 【顎咬合誌 39(3):175-183,2019】

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