Abstract

症例は71歳,女性.58歳時にクモ膜下出血後の続発性水頭症に対し脳室-腹腔(V-P)シャント術を受けた.63歳時に横行結腸癌で横行結腸切除術(D3)を施行した.V-Pシャントは無処置で周術期管理を行った.病理診断は中分化腺癌でpT4(SE)N2M0 stage III bであった.8年後に右下腹部腫瘤で受診し,CTで右下腹部腹壁にV-Pシャントチューブが貫通している腫瘤を認めた.針生検で結腸癌の腹壁再発と診断し,腫瘍縮小効果を目的に術前化学療法を施行した.縮小効果を認め,腹壁腫瘤とV-Pシャントチューブを一塊にして摘出し,シャント変更術を行った.腹膜播種所見は認めず,切除標本で腫瘍内を貫通するシャントチューブを確認した.病理診断は結腸癌の腹壁再発で,チューブを介したimplantationと考えられた.V-Pシャント経路腹壁への大腸癌の再発報告は例がなく極めて稀と考えられたため報告する.

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