Abstract

症例は40歳の女性で,子宮筋腫の手術歴があり,妊娠35週で癒着性腸閉塞を発症した.帝王切開と癒着剥離術を施行しイレウス管を挿入した.術後第4病日にイレウス管を抜去し第29日に退院した.退院後16日目に嘔吐を認めた.腹部CTで腸重積と診断され,保存的に改善なく整復術を施行した.トライツ靭帯から25cmの空腸が腸重積をきたしており,初回手術時のイレウス管が誘因となったtelescoping現象によるものと考えられた.イレウス管に伴う腸重積の報告例を集計し,原因を3種類に分類した.Type 1;先進部に器質的病変なくtelescoping現象によるもの.Type 2;イレウス管の先端が先進部となるもの.A;バルーンが先進部,B;イレウス管の側孔に粘膜が吸引された場合.Type 3;イレウス管の引き抜きによるもの.これまでの報告例では今回提唱するType 1が多く認められた.

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