Abstract

推定16歳の去勢雄の雑種猫が食欲および活動性の低下を主訴として来院した。初診時において,本症例では重度の削痩が認められた。脱水の評価を目的として胸背部の皮膚をつまみあげたところ,皮膚が容易に剥離した。剥離した皮膚片の病理組織検査より,表皮の菲薄化,真皮における膠原線維の高度減少,皮膚付属器における高度の萎縮などが認められたことから,猫の後天性皮膚脆弱症候群と診断した。潜在する基礎疾患を同定するため各種検査を実施したところ,X線検査および超音波検査により胸水の貯留と肝臓における正常構造の消失が認められた。対症療法を実施したが初診日より第16日目に死亡した。死後の剖検ならびに病理組織学的診断により,本症例では肝臓にリンパ腫が認められた。

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