Abstract

症例は68歳,男性,2006年9月頃から全身倦怠感が出現し近医を受診,血液検査で高γグロブリン血症を指摘され同年10月当院内科を紹介された.血中IgG 4,420mg/dlと高値を示し尿検査でもIgGのモノクローナルな増殖を認め,多発性骨髄腫と診断された.同時に下血も持続するため上部・下部消化管精査施行,S状結腸癌と診断され11月S状結腸切除術を施行した.退院後多発性骨髄腫に対してメルファラン+プレドニン療法(以下MP療法と略す)を施行した.その後大腸のfollow upで盲腸に早期癌が発見され,2009年2月endoscopic mucosal resection(以下EMRと略す)を施行したが一部腫瘍残存が疑われ,同年3月回盲部切除術を施行した.さらに2011年4月直腸(RS部)に早期癌が発見され,同年5月直腸前方切除術を施行した.多発性骨髄腫は他の悪性腫瘍と合併する頻度が高く,本症例のごとく3重性の大腸癌もあることから,消化管などの厳重なfollow upが必要であると考えられる.

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