Abstract

鳥取県米子市の学校検尿30 年のまとめを報告した。学校検尿の最終精密検査対象者数,総合判定内訳と,学校検尿で発見され腎生検を施行された例について最終診断名,予後を検討した。また同時期に学校検尿以外で発見され腎生検を施行された例についても比較検討した。昭和53 年度~平成28 年度で結果の得られた30 年に米子市内の小・中学生,のべ418,802 人が学校検尿を受検し2,567 人(0.61%)が三次精密検査対象者であった。最終総合判定数は昭和62 年度の学校検尿判定委員会の設置前後で受検者10,000 人あたり84.2 例から4.50 例へと減少し,特に「異常なし」判定が減少した。糸球体腎炎(疑い含む)は受検者10,000 人あたり3.1 例から0.76 例へと減少した。調査期間内の腎生検施行例の中で学校検尿での腎疾患発見例は54 例(IgA 腎症28 例が最多)で,学校検尿以外での発見例は39 例(紫斑病性腎炎9 例が最多)であった。米子市における学校検尿判定委員会は学校検尿の精度向上に寄与したと考えられた。

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