Abstract

頸椎硬膜外膿瘍は脊椎管内硬膜外に膿瘍を形成し脊髄および脊髄根障害を引き起こす疾患である。咽後膿瘍との鑑別を要する2例を経験したので報告する。症例1は蝶形骨洞炎に対して抗生剤治療中に血行性感染を生じ,急速に進行する四肢麻痺が出現した症例,症例2は椎間板炎から椎前間隙に膿瘍を来した症例であった。2例ともMRIのT2強調画像で咽頭後壁に高信号を示す病変を認め,咽後膿瘍が疑われた。咽頭所見と合致せず造影CTを撮影することで鑑別が可能であった。頸椎硬膜外膿瘍は診断が遅れると予後不良な疾患であり,咽後膿瘍との鑑別疾患として重要であると考えられた。

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