Abstract

頰脂肪体は上顎突起と下顎骨・頰骨の間に存在する脂肪塊で咀嚼筋と骨の間の緩衝材となっている。頰脂肪体は個体の体重や栄養状態に関わらずほぼ一定であり,口腔腫瘍切除後の欠損部の再建に用いること可能である。頰脂肪体による再建は,遊離組織移植に比べ簡便であり低侵襲であり,血行も安定していることから口腔内の小範囲の欠損に対しては非常に有用な移植弁である。今回われわれは耐術能が高くない2症例に対して,口腔癌の切除後の欠損部に対し頰脂肪体を用いた再建を行い良好な結果を得た。頰脂肪体移植による再建は,高齢者や合併症のため長時間手術ができない症例において,比較的小さな切除後の欠損に対して,簡便で低侵襲な方法であると考えた。

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