Abstract

ヒトパレコウイルス(Human parechovirus, HPeV)は,新生児や乳児期に感染すると敗血症性ショックや中枢神経感染を来し,死亡例や重篤な神経学的後遺症を残す症例が報告されている。今回,重篤化した乳児期のHPeV感染の2例を経験したため報告する。症例1は,生後1ヶ月の男児で,敗血症性ショック,脳症,腸閉塞を認めた。7日間の人工呼吸器管理と,9日間の集中治療管理を要した。症例2は,生後1ヶ月の男児で,敗血症,脳症を認め,3日間の集中治療管理を要した。2症例ともに退室時に明らかな後遺症は認めなかった。新生児や乳児期のHPeV感染は重篤化し,かつ中枢神経後遺症を残す可能性があるため,確定診断のうえ適切な集中治療管理および中長期的な経過観察が必要である。

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