Abstract
本邦における透析患者数は増加の一途をたどっている.透析導入患者は年々高齢化し,透析患者全体の平均年齢も高くなっており,これに伴い認知症を持つ患者の割合は高まっている.また,慢性透析患者における脳血管障害の発症率は,非透析患者における発症率よりもはるかに高い.この脳血管障害の既往をもつ透析患者においては,既往のない患者に比べはるかに高率に認知症を伴うことがわかっている.このことも透析患者に認知症が多いことの要因になっている.さらには認知症に対する処方という修飾が加わることで,意識状態の変化を診断することに困難を伴うことが多い.今回,われわれは脳血管障害による認知症を持つ非糖尿病透析患者において,低血糖による意識障害が契機となり原発性副腎皮質機能低下症と診断された患者を経験した.本症例のように透析患者においては糖尿病の既往がなくとも,低血糖を意識障害の鑑別にいれる必要があると考えられた.
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