Abstract

症例は69歳男性。近医にて便潜血反応陽性を指摘され,当院受診。上部消化管内視鏡検査にて,十二指腸下行脚に多発する炎症性ポリープ様隆起性病変,mucosal bridge,びらん,粗糙粘膜,粘膜下腫瘤様隆起,浮腫状粘膜を認めた。生検組織の検索では,粘膜固有層内,粘膜下の血管周囲および結合組織線維に好酸性の均一な物質が沈着し,コンゴーレッド染色陽性,偏光顕微鏡にても緑黄色の偏光を示した。下部消化管内視鏡検査にて,回腸終末部にも十二指腸と同様な所見を認めた。消化管以外の画像検査および臨床検査所見では異常はみられず,消化管原発性アミロイドーシスと診断した。アミロイドーシスの十二指腸内視鏡所見としては,びらん,粗糙粘膜,小顆粒状隆起,潰瘍があげられているが,本症例のような炎症性ポリープ様隆起性病変,mucosal bridgeの報告はなく,消化管アミロイドーシスとして特異な内視鏡像を呈した症例と思われた。

Full Text
Published version (Free)

Talk to us

Join us for a 30 min session where you can share your feedback and ask us any queries you have

Schedule a call