Abstract

症例は63歳男性エホバの証人.急性心筋梗塞および心原性ショックの診断にて他院入院,IABPを開始した.冠動脈造影を行い,左前下行枝#7 100%に対しBare Metal Stent(以下,BMS)を用いた経皮的冠動脈形成術(以下,PCI)にて血流再開し,血行動態は安定した.左室造影にて左右シャントを認め,心室中隔穿孔(ventricular septum perforation以下VSP)の診断で手術目的に転院となった.転院後,ドーパミン10 µg/kg/minにて血行動態は安定していた.肺動脈圧は53 mmHgと上昇していた.しかし,心不全の所見は認めず,呼吸状態も安定していた.緊急手術を考慮したがPCI後でクロピドグレルを内服しており,出血のリスクを減らすため4日間の休薬の後,VSP発症8日目に手術(Extended Endocardial Repair)を行った.術後貧血に対しては鉄剤の投与で改善し術後22日目に無輸血のまま独歩退院となった.宗教的輸血拒否患者のVSPに対し手術を行い良好な結果を得たので報告する.

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