Abstract

症例は60歳,男性.右季肋部痛を主訴に近医受診され,腹部超音波検査にて胆嚢腫瘍の疑いにて当院紹介となった.腹部超音波検査・腹部造影CT検査・腹部MRI検査にて,胆嚢に不整型腫瘤と肝S4への浸潤を認め,胆嚢癌の診断で,肝中央2区域(S4+5+8)切除・胆嚢摘出・肝外胆管切除・2群リンパ節郭清を施行した.病理組織検査にて胆嚢粘膜に腺癌成分を認めたが,大部分は扁平上皮癌成分であった.また,一部の腺癌成分から移行する形で紡錘形細胞を主体とする肉腫様成分が混在しており,免疫組織学的に上皮性マーカーであるAE1/AE3が陽性であり,いわゆる癌肉腫と診断した.肉腫様変化を伴った胆嚢腺扁平上皮癌は,予後は極めて不良とされるが,術後補助化学療法としてS-1療法を選択し,現在術後7カ月無再発生存中である.

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