Abstract

要旨 新規発症けいれん発作の約50%が高齢者であり,救急医療において診療する機会が増加すると考えられる症候である。寛骨臼骨折は高エネルギー外傷により起こることが多く,けいれん発作に伴い生じることはあまり知られていない。今回,80歳代の男性がけいれん発作を契機に二次的外傷を伴うことなく寛骨臼骨折を合併した。CTでは,骨折とともに造影剤血管外漏出所見を認め,経カテーテル動脈塞栓術による止血を行った。けいれんに伴う骨折は,発作後の意識障害により診断が遅れ,活動性出血を伴う症例では致命的となりうる。けいれん発作は非外傷性骨折の原因となり,寛骨臼骨折は見逃してはならない合併症であるとともに,止血介入を要する可能性があるとの認識を要するものと思われる。

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