Abstract

要旨 症例は55歳の男性。環椎骨折の診断でハローベストを装着した。装着中の3か月後に突然意識障害(Japan coma scale 200)と左共同偏視,間代性痙攣発作が出現し入院となった。頭部CTでハローベストの両側前頭部の固定ピンによる頭蓋骨穿通,頭部MRIで両側前頭葉の脳浮腫を伴う脳挫傷を認め,症候性てんかんと診断した。環椎の癒合は確認し,ハローベストは外しても問題ないと考え,全身麻酔下に固定ピンの抜去を施行した。術後頭部CTでは明らかな後出血なく,抗菌薬や抗痙攣薬の投与を行い,合併症なく経過した。術1か月後の頭部MRIでは脳膿瘍を認めず,脳浮腫も改善していた。ハローベスト装着後の頭蓋内評価については,必須とはされていないが,装着後頭蓋内評価も考慮すべきである。

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