Abstract

当施設の乳癌検診は職域・主婦検診が主体であり,US検診が多い。対象は2007年より2年間の乳癌検診受診78,214例で,US検診のみ(US群)83%とMMG検診のみ(MMG群)17%であり,この両群を比較して,US検診の有用性を検討した。年齢を39歳以下,40歳代,50歳以上の3区分とし,両群の同年齢区分間で比較すると,MMG群よりUS群の方が要精検率,癌発見率は低率であった。そこで両群の各年齢区分を,検診受診間隔により逐年区分と隔年以上区分に分けて,両群の同一区分で比較すると,40歳代・逐年区分,50歳以上・逐年区分において,両群間で癌発見率は有意差が認められなかった。すなわち,両群の年齢域と既往受診歴を共通にすることにより,US群の癌発見率はMMG群と同レベルになることが認められた。US群の癌発見例で,MMG偽陰性例が11.5%に認められた。また,TNM期別分類での早期癌率(Stage 0, I)は,US群71.8%,MMG群74.0%と両群間で有意差がなかった。Retrospectiveの比較であるが,US検診もMMG検診と同様に早期癌発見に有用と思われた。US検診は要精検率が高いことが問題視されてきたが,逐年受診を増やし,JABTSガイドラインに沿って,十分な精度管理の下に行えば,要精検率は下げられると考えられる。

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