Abstract

症例は80歳代男性.脳梗塞後遺症にて老健施設に入所中.ADLは床上,四肢も拘縮し,発語なく,全介助で経口摂取可能なPS4の状態で,下痢を主訴に当センターを受診した.内服薬で軽快しないため大腸内視鏡検査を施行した.直腸に粘膜下腫瘍様の白色調で比較的軟らかな巨大腫瘤を認め,直腸狭窄をきたしていた.CT検査を施行したところ,直腸腫瘤は径4cm大の内腸骨動脈瘤で破裂の危険があった.また,これとは別にS状結腸に全周性壁肥厚を認め,癌が強く疑われた.破裂の危険の高い動脈瘤に対してカテーテル治療を行い,その後,癌が腸重積を引き起こしたため,S状結腸切除を行った.術後18日目に軽快退院した.内腸骨動脈瘤による極めて稀な内視鏡像を報告する.

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