Abstract

無排卵周期に伴う endometrial glandular and stromal breakdown (EGBD) では間質の変性凝集像や化生変化が異常細胞集塊として認識され, 内膜増殖症や内膜癌と誤認する場合があるため, 正確な診断は重要である. さらに今後, 子宮内膜細胞診での液状化検体細胞診の実施が予測されるため, それらにおける EGBD の細胞像の検討や, 従来法との比較は必要である.液状化検体細胞診として BD SurePathTM法 (SP 法) を用い検討した結果, 1) 従来法より塗抹面積が小さいにもかかわらず標的細胞が適切に塗抹され, 背景清明であった. 2) 間質細胞凝集塊の核所見の特徴は腎形・暗色調クロマチン・小型, 化生性不整形突出集塊では紡錘形・大型であった. 3) 従来法より細胞核の収縮傾向や重積傾向を認めるが, 核形状の保持に優れている. 4) 複数枚の標本が作製可能であるため CD10, p53 および Cyclin A などを組み合せた免疫細胞化学所見を加えることが可能であった. 5) ライトグリーン体の認識は EGBD 診断の一助になる.以上より SP 法を使用した EGBD の細胞診断における精度向上が期待できる.

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