Abstract

喀痰が採取できる症例が多く,グ ラム染色は原因微生物の推定や持続 感染との鑑別に有用である.喀痰に は多くの情報が含まれており,最も 重要な検体である.検体は抗菌薬投 与前に採取されるべきであり,早朝 起床時に採取されたものが理想的で ある.痰の膿性度はMiller & Jones 分類(表1)が用いられるが,P2 以上の検体であればグラム染色で原 因微生物を推定できる可能性が高 い.また,抗菌薬投与前に喀痰を必 ず感受性検査に提出しておく. 原因微生物としては,H.influenzae, P.aeruginosa,M.catarrhalis, S.pneumoniae の 頻 度 が 高 い. P.aeruginosa は持続感染している 場合が多いが,臨床症状や検査成績 などから急性増悪と鑑別する必要があ る.他には,S.aureusやK.pneumoniae などを考慮する(表2).C.pneumoniae などの非定型病原体の関与やウイル スと細菌の混合感染も考慮する.

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