Abstract

目的 : 患者背景と診療体系が異なる総合病院 4 施設の ASC-H 判定の TBS 導入後 1 年目と 3 年目の経年的変化を調査し, 現状と問題点を明らかにする. 方法 : 主な被検者は A 施設は検診目的, B, C, D 施設は既病変者である. 各施設の TBS 導入 1 年目と 3 年目で 1) 検体件数と採取法, 2) ASC に対する ASC-H の割合, 3) ASC-H と判定した理由, 4) 生検施行率と診断, を調査した. 成績 : 採取法は 1 年目が綿棒, 3 年目ではブラシが主であった. ASC-H の割合は, A, B, C, D 施設で 1 年目が 13%, 33%, 30%, 22%, 3 年目では 9%, 38%, 37%, 25%であった. 判定理由は, 重積細胞集塊の核内構造が不明瞭, 細胞異型が HSIL に満たない, 癌治療の影響を伴う異型細胞で良悪判定が困難, であった. 生検施行率は 1 年目が 73%, 74%, 95%, 63%, 3 年目では 100%, 68%, 88%, 33%で, CIS が 3 年目で増加していた. 結論 : 主被検者が既病変者である施設は, 両年目ともに ASC-H の目標値である 10%を超えていた. ブラシ採取に起因した重積細胞集塊の判定に不慣れなこと, 癌治療後の異型細胞の良悪判定基準が不明確なことが問題点であった.

Full Text
Published version (Free)

Talk to us

Join us for a 30 min session where you can share your feedback and ask us any queries you have

Schedule a call