Abstract

高品質なダイズ品種,津久井在来をより多く生産するため,播種期と栽植密度の違いが津久井在来の生育と子実収量に及ぼす影響について2012年から2014年の3年間に5月から7月に播種して検討した.試験区は栽植密度(疎植区,密植区,超密植区)と播種期(5月,6月,7月)を組み合わせ,各年4試験区設けた.栽植密度は疎植区が畝間60 cm,株間15 cmの11.1個体 m-2,密植区は畝間60 cm,株間7.5 cmの22.2個体 m-2,超密植区は畝間30 cm,株間7.5 cmの44.4個体 m-2とし,いずれも一本立てとした.カメムシの発生が多い条件下で津久井在来を5月上旬に播種するとカメムシによる吸汁害の割合が高くなり,低収となる可能性があった.また,7月下旬播種では畝間30 cmで株間7.5 cm(44.4個体 m-2)にすると主茎長が大きくなり,茎径が細くなることから倒伏が著しく発生することが懸念された.このようなことから津久井在来は5月下旬から7月下旬に栽植密度が11.1個体 m-2~22.2個体 m-2となるように栽培するとよいと考えられた.また,津久井在来の子実のタンパク質含有率は播種期や栽植密度によって大きな差はなかったが,エンレイやタチナガハより低く,今後の課題はタンパク質含有率の高い子実を生産することと考えられた.

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