Abstract

ポリエチレンテレフタレート (PET) の熱分解時に発生するラジカルを利用して, このラジカルと反応する低分子化合物が存在すればふたたびラジカルがカップリング反応を開始すると想定した. 本研究では, カップリング反応物質としてテレフタル酸テレフタル酸ジエステル, それに対応した触媒と して酢酸カルシウム, 多価フェノールを用いた. これらをPETに添加したときのin situ重合による分子量変化について検討した. テレフタル酸やテレフタル酸ジメチルを約200ppm添加することでPETの分子量は20-70%増加した. またこのときの分子量増加は橋掛けによるものではないことが, 動的粘弾性の結果から裏付けられた. さらに, ESRの測定からPETのラジカルは安定して存在した. このことから, PETのin situ重合はエステル交換反応ではなく, ラジカル反応によって, 進行すると考えられた.

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