Abstract

「小売の輪」に代表される小売業態イノベーション研究では,歴史的な小売業態の変遷についての計量的研究がほとんど行われてこなかった。したがって,新規小売業態の参入ポジションやその後の発展経路に関する理論仮説は,エビデンスを欠いたままの状況にある。本論では,破壊的イノベーションの概念枠組に基づいて,我が国における50年間にわたる複数の小売業態をとる小売企業のパネルデータを構築し,新規小売業態の参入ポジションと発展経路に関する実証分析を行った。分析の結果,新規小売業態は既存小売業態に比べて明らかに優位なポジションからは参入しないこと,発展経路は従来から知られてきた格上げに加えて持続的イノベーションがあること,格下げによる発展は観察されなかったことが見出された。

Full Text
Paper version not known

Talk to us

Join us for a 30 min session where you can share your feedback and ask us any queries you have

Schedule a call