Abstract

3名の無発語自閉症児に音声による要求行動を形成した。訓練プログラムは、非音声的反応型(指さし)を形成した後に音声的反応型(分化発声)に移行する、場面般化、訓練効果の維持のチェックという内容からなっている。また、反応型の移行には「修正版時間遅延法」を用いた。訓練設定は、被験児の手の届かない位置に4種類の菓子を並べ、側にいる実験者が被験児の要求行動の自発に対して要求物を充足するというものであった。訓練の結果、非音声的反応型による要求行動自発の機会を十分に保証する手続き(即時対応)によって、後の時間遅延法による要求充足の留保手続きが嫌悪事態にならず、分化発声による要求行動を形成することができた。さらに、般化及び維持も2名は良好であったが、他の1名は不十分であった。このような3名の被験児の反応パタンは、各々の被験児の現在及び過去の要求行動に対する強化史の観点から考察された。

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