Abstract
1. 促成イチゴの省力的かつ効率的な施肥法を明らかにするために, CDU入り化成肥料(15-15-15)と溶出日数の異なるシグモイド型ポリオレフィン樹脂被覆尿素, POCUS80 (40-0-0)(溶出抑制期間40日, 溶出期間40日)およびPOCUS120 (40-0-0)(溶出抑制期間60日, 溶出期間60日)の混合割合を変え, 全面全層施肥(CDUタマゴ化成 : POCUS80 : POCUS120=15 : 45 : 40), 溝施肥(5 : 45 : 50), 植穴施肥(4 : 43 : 53)の3処理区による生育・収量を検討した.なお, 各処理区における施肥窒素利用率の向上を考慮し, 熊本県施肥基準に対して窒素成分を全面全層施肥区で20%, 溝施肥区で35%, 植穴施肥区で50%を減じた.2. 生育中期の株当たりの新鮮重は植穴施肥区が最も大きく, 溝施肥区, 全面全層施肥区, 無窒素区の順であった.3. 肥効調節型肥料を用いた全処理区の総果実収量は, 減肥しているにも関わらず農家慣行区とほぼ同等であり, 肥効調節型肥料区間の差はほとんどなかった.また, 平均1果重およびA品果率についても試験区間に差はみられなかった.4. 植物体の窒素吸収量は植穴施肥区が他区に比べ全期間を通して高く推移したが, 全面全層施肥区と溝施肥区では大きな差は認められなかった.5. 土壌中の無機態窒素濃度は溝施肥, 植穴施肥の施肥位置で高かったが, イチゴの生育に適当な範囲内であった.6. 以上のことから, 溶出期間の異なる肥効調節型肥料を組み合わせることにより, イチゴの全量基肥栽培が可能であり, 施肥量を減らしても果実収量が低下しないことが示された.
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