Abstract

36歳,女性。左背部に1ヵ月前から急速に増大する腫瘤あり。緊急的に切除し,直後に判明した左腋窩リンパ節腫大部と切除部に放射線照射を実施。2ヵ月後に脊椎に浸潤し骨折,項部に新生結節があり切除。以後,CHOP療法を6クール施行し,その後,自家末梢血幹細胞移植を実施。病理組織所見ではCD30陽性,ALK陰性であり,当初は皮膚原発未分化大細胞リンパ腫(pcALCL)と診断。その後の経過および追加検査でのEMA陽性,DUSP22陰性により全身型ALCLと診断を修正した。ALCLが皮膚に単発腫瘤として出現する場合は予後良好のpcALCLであることが多いが,全身型ALCLの初期症状である可能性もある。EMA陽性所見は完全ではないが全身型であることを示す良い指標とされている。pcALCLで予後不良であった本邦報告13例の中にはEMA陽性例も含まれ,全身型ALCLが多く混在していた可能性がある。さらに本症例では全身型ALCLのあたらしい予後予測因子としてDUSP22を測定した。

Full Text
Published version (Free)

Talk to us

Join us for a 30 min session where you can share your feedback and ask us any queries you have

Schedule a call