Abstract

近年, 欧州においてリンゴ苗木の品質改善が進みつつあるが, わが国では依然として棒状の苗木が用いられている.本試験では, 'ふじ'などの日本の経済品種を用いて, 側枝の発生した2年生苗木の育成法について検討した.棒状に生育した1年生苗木の切り返し(Pruning)と芽かき(Bud removal)処理による側枝発生の品種間差を検討した結果, マルバカイドウを台木として用いたM.9ナガノ中間台木苗を二重台木法で用いた場合, '芳明', 'らくらくふじ'では平均5∿8本の側枝が発生し, 'シナノレッド', '秋映'は側枝の発生が劣ることが明らかとなった.'シナノスイート', 'シナノゴールド'はこれらの品種の中間的な特性であった.棒状に育った'ふじ'の1年生苗木への切り返し(Pruning), 芽かき(Bud removal), BA散布による側枝の発生効果を検討した結果, これらの処理の組み合わせにより平均15本程度の分岐角度の広い側枝がフェザーとして発生し, 円錐形の樹冠が形成された2年生苗木を育成できることが明らかとなった.

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