Abstract

イネ種子の鉄コーティング処理による発病抑制効果について,イネ苗立枯細菌病とイネばか苗病を対象に既存の種子消毒法と比較するとともに,発病抑制効果に影響する条件の検討を行った。イネ種子重量の 0.5倍の鉄粉を用いたコーティング処理による苗立枯細菌病およびばか苗病に対する発病抑制効果は,各種種子消毒法と同等あるいはそれ以上であった。また,鉄粉種およびコーティング比率の違いが発病抑制効果に与える影響を調査したところ,苗立枯細菌病に対しては 0.025倍,ばか苗病に対しては0.25倍以上のコーティング比率で効果が高かった。苗立枯細菌病に対しては鉄粉種,コーティング比率およびそれらの交互作用において有意な抑制効果の差が認められたが,ばか苗病に対してはコーティング比率のみで有意な差が認められた。 3種の鉄粉を 3段階の比率でコーティング後,風乾処理による発病抑制効果への影響を調査したところ,鉄粉の種類と風乾処理の有無およびコーティング比率と風乾処理の有無に交互作用が認められた。

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