Abstract
抗癌化学療法後に1000/mm3未満の白血球減少と38℃以上の発熱をみた29例の原発性肺癌患者に対し, のべ33件のチカルシリンとアミカシンの併用を第1選択とするempiricantibiotic therapyを試み48.5%の有効率を得た. 無効例はチカルシリンとセファゾリンの併用に変更し, 全体の有効率は90.9%であった. 残り3例は, 敗血症, 真菌症, 呼吸不全で死亡した. 全例の2/3以上がシスプラチンの投与を受けていたが, アミカシン使用による副作用の相乗的な増加は認められなかった. 肺癌患者に対し, チカルシリンとアミカシンの併用によるempiric antibiotic therapyは有用と考えられた.
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