Abstract

シリカ担持ロジウム(Rh/SiO2)系触媒を用い,二酸化炭素(CO2)の接触水素化によるエタノール(EtOH)の合成を検討した.Rh単味触媒ではEtOHは生成せず,主生成物はメタン(CH4)であった.反応の活性や生成物の選択性に及ぼす触媒添加物の効果を約30種類の酸化物系添加物や金属系添加物を用いて検討した.添加物によりCO2転化活性が著しく増大したり,生成物選択率がCH4から一酸化炭素(CO),メタノール(MeOH),EtOHへと大きく変化する事が明らかとなった.リチウム(Li)塩はCO2転化率の向上とEtOH選択率の向上に著しい効果があり,Rh/SiO2触媒を用いたCO2からのEtOH合成に最も好ましい添加物であることが明らかになった.Rh-Li/SiO2触媒を用い,EtOH合成に与える反応条件の影響について検討した.その結果, 5MPa,240℃, 100ml/min, H2/CO2=3の反応条件下でCO2転化率7.0%,EtOH選択率15.5%を得ることができた.EtOH合成の反応機構を高温高圧 in situ FT-IR 法で検討した.その結果,反応はCO中間体経由で進行することが示唆された.LiはRhの電子状態を変化させる役割をもつものと考えられる.

Full Text
Published version (Free)

Talk to us

Join us for a 30 min session where you can share your feedback and ask us any queries you have

Schedule a call