Abstract

要旨 低体温法は脳保護の最も中心的な手段であるが、低体温体外循環中のpHやPaCO2管理は長年にわたって議論されており、統一の見解には至っていない。今回、超低温による選択的脳灌流(SCP)時の脳内酸素飽和度(rSO2)を、α-statとpH-statで比較検討した。その結果、rSO2は両群ともに有意差を認めて冷却時に上昇し復温時に下降した。rSO2の群間比較では、流量規定でSCPを施行した間には、α 群とpH群で有意差は認められなかった。pH群は、超低温でSCPを施行していない体循環時に、rSO2が有意に高値を示した。pH-statはα-statに比して脳血流量が増大するため、圧規定時には弊害の可能性も懸念されるが、rSO2は高値を示し脳組織代謝に有利であると示唆された。

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