Abstract

椎茸菌糸体温水抽出物 (LEM) の吸収と排泄, 抗腫瘍効果とその作用機序について検討し, さらに実験大腸発癌に対する効果を検討した.LEMは経静脈的投与後早期に尿中に排泄され, 経腸管的投与では門脈血中にも移行する.AH60C腹水肝癌ラット移植腫瘍およびBAMC-1マウス移植腫瘍において, 腫瘍増殖抑制効果と生存期間の延長を示した.担癌ラット脾細胞のNK活性を正常化し, 正常マウスの脾細胞と腹腔滲出細胞のNK活性を増強したが, in vitroでは増強しなかった.azoxymethane誘発大腸発癌において, ラットの発生腫瘍個数を有意に抑制したが, 腫瘍径に有意差はなく, 一旦発生した腫瘍の増殖にはあまり抑制効果を示さなかった.LEMの投与は経腹腔法より経口法が有効であった.LEMは担癌ラットの異常な血清蛋白を正常化した.LEMの抗腫瘍効果は宿主介在性であり, LEMによる大腸癌発生の予防の可能性が示唆された.

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